産業医の年収・勤務状況・転職のまとめ【元転職エージェントが徹底解説】

 

「長時間勤務に限界を感じた」「家族との時間を確保したい」けど産業医はどうなんだろう、、、

「臨床以外の働き方をしりたい、、」
産業医として働いてみたいけど、産業医の報酬相場っていくらなんだろう……?

 

と感じている方は多いと思います。

この記事を書いている私は、医師転職エージェント歴10年、産業医の転職へも数多く関わってきました。
こういった私が「産業医とはどういうお仕事か」、「産業医のメリット・デメリット」などをわかりやすく解説します。

 

1,産業医の仕事内容・年収・勤務状況をまとめました

 

産業医のお仕事内容とは

産業医とは、事業場において労働者の健康管理について、医学的な観点から指導・助言を行う医師のことです。従業員の健康状態や職場環境を改善することによって、企業に貢献するお仕事です。

 

具体的な仕事内容は下記になります。

●健康診断の結果チェックと就業判定・・・健康診断結果をチェックしながら、適切な判断をしていき、必要に応じ面談を通じて指導・助言

ストレスチェック・・高ストレス者を判定・面談

●復職面談・判定・・休業していた従業員の復職に関する診断

メンタルヘルス対策の企画や教育・・管理職や従業員に向けて、メンタルヘルスやその他の健康状態改善に関する教育や社内講演会の企画

●労働衛生委員会への参加・・月1回行われる労働衛生委員会にて医学的立場からの意見

職場巡視・・工場内の衛生面や温度などの労働環境などのチェック・改善

 

産業医のやりがい

 従業員と信頼関係を構築し、面談や様々な企画を行うことによって、感謝されることによってモチベーションにつながるでしょう。

ただ、産業医の醍醐味は、産業医として起こしたアクションが、従業員の疾病予防や体質改善につながり、時には、会社の業績や指標に大きく影響を及ぼします。これは、臨床では、味わえない感覚です。


■大変な点

目に見えた成果が上げにくいことがあります。メンタル面談や職場の環境改善に尽力しても、目に見えた効果がでずらいです。そのため、自らができることの限界を感じることがあります。モチベーションを保つことが重要になってきます。

また、企業によっては、産業医の仕事を軽視していることもあります。つまり、環境改善が大事であることは理解しても、利益に直結するような他のことを優先し、なかなかプロジェクトがすすまないことにもどかしさを感じることもあるでしょう。

 

2.産業医の年収、勤務体系は?産業医のメリットとデメリット

●勤務体系

・勤務日数:週3日~週5日勤務

・勤務時間:基本9時~17時など

基本的には、残業もほとんどなく、当直や時間外の呼び出しもありませんので、

ワークライフバランスのとれた働き方が実現できます。

・年収:週4日1200~1400万、週5日1300~1600万(専属産業医

※ただし、企業(外資系か内資系)、経験、年数によって変動しますので、

あくまで参考までにお考え下さい。

兼業は臨床のスキルを落とさないように認めている企業がありますが、

こちらも企業によりけりです。産業医でも週4日勤務で、週1日非常勤でアルバイト可能であれば、総額年収で1500~1700万ほどは見込めるでしょう。

 

●メリットは?

「残業が少ない・当直がない」「時間外の呼び出しがない」など「ワークライフバランスのとれた働き方」が可能な点です。臨床であれば、残業や休日に呼び出されるのはまだまだ多い状況です。産業医であれば、家族との時間を犠牲することなく、大切な時間を確保することができます。

また、臨床よりも業務時間を調整しやすいです。基本は定時に終わりますし、例えば、会社訪問を11時から16時の間に収める、週に1回は午後に訪問の仕事を入れない日をつくるなど、育児と仕事のバランスを考慮した計画や働き方ができます。

 

●デメリットは?

・「雇用契約が1年毎の更新」となる

多くの企業は、1年毎に雇用契約の見直しがあります。継続するかしないかや、年収まで見直すのかなど更新の際に見直す項目は企業毎に異なりますので、必ず確認ください。基本的には、何も問題がなければ雇用は継続することになりますが、定年が近くなってきた際には、あなたが継続希望でも今年限りで退職してほしいと言われることもありますので少し注意が必要です。


・企業人としての自覚が必要(医師がトップではありません)

臨床の世界では、基本的に医師がヒエラルキーのトップにおり、コメディカルや事務方より医師の方が主導権を握っています。しかし、企業に入れば、会社への貢献が第一になります。ベテランの看護師さんの発言のほうが強かったり、経営的な観点から融通が利かないことも多々あります。一企業人という自覚が必要になってきます。

(とはいえ臨床でも教授や部長医師でもシビアな関係ですので、それよりもより楽になる可能性もあるので一概には言えません)

 

産業医に向いている方は?

産業医に向いている方は下記になります。

→ ワークライフバランス重視の方、育児をされている女性医師

→ 公衆衛生や予防医学に興味関心がある方

→ 医師の立場から社会や会社に影響を与えたい方

 

企業勤めをすると合わなかった際に臨床に戻れないや、折角取得した資格がもったいないと思い方もいらっしゃるかもしれませんが、結論、問題ありません。週4日産業医勤務で週1日臨床の非常勤を続ければ、問題解決です。

 

3.産業医求人が多い転職サイト・エージェント

 

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・JMC

・エムスリーキャリア

・エムステージ

リクルートメディカルキャリア

 

JMC 

 特徴1.    産業医求人が業界トップクラス(2020年12月現在で公開求人のみで46件)

 

転職希望医師の登録実績No1を更新中!医師転職ならエムスリーキャリア 

特徴1. 企業向けに様々なサービス提供を行っている

企業向けに「産業医顧問サービス」や「産業医エクスプレス」といったスポットサービスなどを提供しているおり、企業からの信頼が厚いため、必然的に求人は多い

 

エムステージ|産業医・保健師のご紹介/選任サポートや求人情報なら

特徴1.   産業医のマッチング以外にも様々なサービスが充実

嘱託産業医の業務管理システム「MConnect」、休職者の復職までの対応の仕組みづくりをサポートする「休職・復職サポートサービス」を運営している

 

企業への産業医の紹介だけでなく、「産業医サポートサービス」が受けられることが強みです。また、この「産業医サポートサービス」が、「第7回 日本HRチャレンジ大賞」のイノベーション賞を受賞しており、外部からも優れた評価を得ています。

 

【紹介実績多数】医師の求人・転職なら【リクルートドクターズキャリア】

特徴1.企業との結びつきが強く、求人が豊富

リクルートグループは、一般企業の就職・転職では最大手であり、企業との結びつきが強いです。真っ先に企業が産業医のを募集する際に思いつくのは、リクルートというブランドですので、必然と求人は多くなります。

 

以上です。

産業医の求人は非常に人気があり、選考の難易度は高いです。

面接も2、3回行われることもざらにありますし、質問も深く聞かれます。

その際に、あなたをサポートしてくれる転職エージェントはとても重要になってきます。

 

転職サイト・転職エージェントに一度登録してしまえば、あとはメールを確認しつつ、興味ある案件に応募するだけです。どのサイトも登録は5分程度で終わりますので、是非この機会に行動してみましょう。

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